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インテル株式会社
インダストリー事業本部 
公共・スマートシティー事業推進部
教育・スマートシティー事業推進マネージャー

遠藤 未来

プロモーションの基礎は
マーケットを知り、データを集めること

「Intelの高性能ノートPC『EVO』の魅力を若者に伝える」を課題に、学生たちがチームごとに商品のプロモーション戦略を考えるプロジェクト。学生が考えたプロモーション、その企画発表を受け、インテル株式会社インダストリー事業本部の遠藤氏が、フィードバックとともにテック業界で働くことの思いを語る。

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インテル株式会社
インダストリー事業本部 
公共・スマートシティー事業推進部
教育・スマートシティー事業推進マネージャー

遠藤 未来

MIKU ENDO

システムエンジニア、営業・企画などの職を経てインテル株式会社入社。STEAM教育やAI教育等を通し、初等~高等教育、また社会人へのリカレント教育と、自治体でのAI活用方伝授など、幅広い層を対象にデジタルの普及を目指し活動する。

 産学連携教育プログラムで「EVOの魅力を若者に伝える」という課題を学生に与えた、その狙いを教えてください。また学生たちの企画発表を受けてどんな感想を持たれましたか?

遠藤 EVOに関してはまだまだ若い世代に認知度が低いということが弊社の中でも課題でした。そこで実際にその世代である学生たちに、どうやったら認知度を上げられるのか、相談するつもりでこの課題を選んだのです。実際にみなさんのプレゼンを拝見し、幅広い提案をいただけて大変私たちも勉強になりました。なかでも、家電量販店に行き、店員さんがどれだけEVOについて知識を持っているのか実地調査をしたり、一般の方にどれだけEVOについて知っているのかアンケートをとるなどの、しっかりとしたリサーチ、データ集めが大変素晴らしいと感じました。私たちも知り得なかったような情報がいくつか出てきまして、学生さんたちのリサーチ力に大変驚きました。

学生 ありがとうございます。
僕らのチームは、EVOについて知識を集め、京都、大阪、滋賀の家電量販店を周り、店員さんに、あえてすごく難しい質問をしました。実際に売る方がどこまで商品について知っているかで、認知度も販売数も変わってくると考えたからです。

遠藤 まずはデータを集め、現状のマーケットがどうなっているのか調査するということが、プロモーションを始める第一段階です。そのあたりをしっかりと取り組んでいただけたという印象です。

 一方で、改良すべきと思った点はありましたか?

遠藤 強いていうなら、コストについては加味されておらず、実際にみなさん考案のプロモーションをしかければ莫大なお金がかかってしまうという点です。
けれど学生のうちは、アイデアを出すことが大事ですので、実際に社会に出た時から、コストの観点を持っていただけたらいいと思います。また、ご自分とは違う専門の学生さんの意見を聞くなど、別分野の人たちを巻き込んで、視点を変えてみるというやり方も見てみたかった気がします。
けれど基本的にみなさん素晴らしく、中でもわかりやすいキャッチコピーをつくってくださったチームには驚きました。コピーを最初につくるということは、私たちからは提案していませんでしたが、先生に指導されたのでしょうか?

卒業生 はい。私は今年卒業していますが、このプレゼンをさせてもらった在校時、デザインを学んでいました。当時、どんな作品にもキャッチコピーはついてくるものと教わっていましたので、まずは語呂のいい、わかりやすいコピーを考えることから入りました。

遠藤 コピーにあわせて楽曲もつくってくださって、しかもそれがすごくインテルに親和性のあるものだったので社内でも評判がよかったです。
紀さんは、23年に卒業されて現在就職をされたそうですが、本プロジェクトでの経験が社会に出る際役だったことはありますか?

卒業生 はい。今はデザイン会社で制作の仕事をしていますが、人前で制作物に関して説明する機会も多く、その際にわかりやすく伝えるということを意識した御社へのプレゼンの経験がすごく役立っていると感じています。

遠藤 この産学連携教育プログラムでは、途中段階で、それぞれの企画の進行具合を確認する中間審査を行いましたが、それがすごく大事だと感じました。
他チームの進行具合を見て、さらに切磋琢磨できた印象です。

学生 そうですね、姉妹校のプレゼンを聞いて、僕たちはそこにないものを、なんてお互い良い意味でライバル意識をもって挑みました。

 遠藤さんの普段のお仕事の内容についてもお聞かせください。

遠藤 教育・スマートシティ推進マネージャーという仕事をしております。学校教育や自治体運営など、テクノロジーを通じてよりよくしていくために、何ができるのか考える仕事です。最近ではある自治体の方に、ゴミの不法投棄をAIで感知できないかと、というアイデアをいただき、実証実験に取り組んだりということもありました。また、千葉市動物公園さまとの取り組みでは、サービス向上や運営効率化などを目的に、入退場ゲートなどに設けたカメラの映像から来園者の属性 (性別や年齢)や居住地域(入場車のナンバープレートの地名)を抽出し分析する実証実験を実施しました。このような情報をもとに、より有効なプロモーション企画につながると考えています。また私の仕事のひとつとして、スマートシティ事業に取り組んだ自治体が、その後もしっかりとデジタルを使いこなし、活用できているのかその自治体の方々にスキルをお伝えするということもしております。私は情報系の学校を卒業しましたが、プログラミングは得意ではなく、けれどITを通して人と触れ合うことが好きと、学生時代に気が付くことができ、今こうして多くの人と交流できるこの仕事にとてもやりがいを感じています。

学生 御社ではどういう人材が今求められていますか?IT業界を目指す学生が今のうちにしておくべきことはなんですか?

遠藤 私個人としては、推進力のある人と一緒に働きたいです。他の人を巻き込んでどんどん前に進む力のある人です。そうあるためにはコミュニケーションスキルと柔軟性がとても大事です。仕事は予定通り進まないこともありますので、周りとコミュニケーションをとりながら柔軟に対応していくことで、人はついてきてくれると思います。
また思っている以上に仕事で英語は使うので、ぜひ今から勉強しておいてください。私の場合は、米国本社やシンガポールの部署との連携が多いのですが、他部署でも英語でコミュニケーションが必要なところが多いです。そして学生のうちに、コンテストなどに出場してみるのも大事だと思います。学校で学んだことをさらに学外でアウトプットし、それがどう見られるか知ることで、より多角的な視点を身に付けることができるでしょう。
そして大事なことをもうひとつ、新しい技術やソフトを見つけたらとにかく触ってみてください。今だとChatGPTや生成AIのソフトなど無料のものもたくさんあります。そうしたものを試してみて日々、新しいものを取り込む習慣をつけてください。

学生 実は御社にぜひ協力してほしい企画がありまして、今急遽プレゼンをさせていただきたいのです!

遠藤 すごい推進力ですね(笑)、このあと拝聴しましょう!