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日本マイクロソフト株式会社
技術統括室 エンジニア

千葉 慎二

ソニー株式会社
インキュベーションセンター
メタバース事業開発部門
シニアビジネスプロデューサー

上田 欣典

第2回 進級制作展
We are TECH.C. KYOTO 2024

SPECIAL PROGRAM

Microsoft×SONY
Talk Session

日本マイクロソフト株式会社 × ソニー株式会社

それぞれの視点から未来の可能性を語り合う。

TECH.C.の学生たちが、企業プロジェクトなどを通じて学んできたことを発表する進級制作展「We are TECH.C KYOTO 2024」。そのプログラムのひとつとして、「ソニーとマイクロソフトが持つ最新技術の紹介と未来の可能性」をテーマとする特別講演を開催。業界を牽引する2社のエキスパートが同じ舞台に立ち、それぞれの視点から未来のさまざまな可能性について語り合った。

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日本マイクロソフト株式会社
技術統括室 エンジニア

千葉 慎二

SHINJI CHIBA

ハドソン中央研究所でゲームのベースシステム開発を経験しMicrosoftに転職。Xbox初期メンバー。先進テクノロジーを活かした研究や障がい者支援活動などに従事。

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ソニー株式会社
インキュベーションセンター
メタバース事業開発部門
シニアビジネスプロデューサー

上田 欣典

YOSHINORI UEDA

日本マイクロソフトにて、2017年よりHoloLens や Mixed Reality 製品のプロダクトマーケティングに従事し、2023年11月より現職にてソニーの XR やメタバース技術を活用したビジネス開発を担当。

2社合同による特別講演を開催

特別講演「ソニーとマイクロソフトが持つ最新技術の紹介と未来の可能性」では、AIやXRなど急速な発展を続けている技術について、2社それぞれの最新情報を紹介。学生からの質問を交えながら、ITの今後についてさまざまな考えを共有した。

 まず、この2社が合同で特別講演をすることとなった経緯についてお聞かせください

上田 もともと私は、ソニーに入る前はマイクロソフトに在籍していて、ここにいる千葉さんとも長く同じ仕事に携わっていました。そのつながりが一番大きなきっかけではないでしょうか。

千葉 2人ともそれぞれ、企業プロジェクトなどを通じてTECH.C.さんとの関係性を築いていました。それで「この2社を組み合わせたら新しいことができそうだ」と学校の方々が思ってくださったのだと思います。この新校舎をそういう新しい発信の場にしていきたいということは、先生方も常々おっしゃっていましたので。

上田 会社や組織を超えて、いろいろな人がつながってコラボレーションしながら幅を広げていくというのは、社会に出るととても重要なことですので、その楽しさや面白さも学生たちに感じてもらえたなら嬉しいですね。

 講演では2社それぞれの最新技術などを紹介いただきましたが、それらの技術は今後どのように発展していくのでしょう?

千葉 AIに関して言うと、もっと当たり前のものになっていくと思います。一般の方も意識しないうちに、それを使っていると認識もしていないうちに、実はAIが裏でいろいろとやってくれていて、気がつけば生活が便利になっていた、というような自然な存在になっていくのではないでしょうか。

上田 それからメタバースですよね。3Dのデジタル情報というのは、遅かれ早かれあらゆる分野で活用されていくはずです。やはり現実の世界は平面ではなく3Dですから。そしてメタバースはAIとも親和性が高いので、いろいろな組み合わせ方から、次々と新しいものが生まれてくると思います。

千葉 これからしばらくはいろいろなチャレンジの時期でしょうね。まだまだやってみないとわからない部分も多く、いけると思ったけどダメだった、失敗だと思ったら意外とうまくいった、というのを繰り返していくうちに、何がベターな選択なのか少しずつ見えてきて、より社会に貢献できるものになっていくのではないでしょうか。

学生 XRやMRはすごい技術である反面、難しそうとか機材が高そうなイメージもあって普及が進みにくい状況もあると思うのですが、みんなに使ってもらうためには何をすれば良いのでしょうか。

上田 やはり、体験者を増やしていくしかないでしょうね。一度体験すれば、その場で感動してくれて、すぐファンになってくれる人も多いですから。あとは、なぜこの技術を使わなければならないのか、きちんと伝えることを大事にしています。こういう価値があって、こう使うからこれを実現できる、ということを相手の視点に立って伝えるようにしています。

千葉 たとえば遠隔医療とかも、タブレットの画面でやろうと思えばできるんですよね。ただ、限界はあります。画面の中だから、サイズ感が掴めないんですよね。それをちゃんと伝えれば、3Dにするメリットをきちんと理解してもらえるはずです。

 テクノロジーの進化とともに、IT人材に求められるものも、これまでとは変わっていくのでしょうか?

千葉 受け継がれていくことと変わっていくべきこと、両面があると思います。自分自身がやりたいことにモチベーションを持って突き進んでいくこと。これは絶対に変えてはいけないことです。一方で、テクノロジーは日々進化を続けていますから、自分がそこに留まってはいけない。進んだものを常にキャッチアップして、それを自分のものにしていく姿勢は絶対的に必要です。昔の知識や考え方を捨てる必要はありませんが、その上に常に新しいものを積み重ねていくことで、自分というものを築いていく。その挑戦に終わりはありません。

学生 特別講演の中でお2人とも「自分の好きなことをしていくのが仕事としても一番いいこと」とおっしゃっていましたが、どうしてそれがいいのでしょうか。

上田 そうですね。「自分はこれがしたい」とか「これが好きなんだ」というパッションはとても重要だと思います。やはり仕事ですから、思い通りにいかないこともたくさんあります。そんな時も自分は本当にこれが好きなんだという情熱があるから耐えられるし、気持ちをつないでいける。それは、自分の中の価値観を大事にすることでもあります。好きという気持ちを再確認することで、少しずつ自分の軸を強くして、確信を深めていくことができます。

 これからIT分野に進んでいく学生たちが、学んでおくべきことは何ですか?

千葉 そうですね。逆に今、学生さんたちは何を学びたいと感じているのでしょうか。

学生 はい。自分はプログラマーとしてゲームを作っているのですが、完成した時に思っていたほど魅力的なゲームにならないこともあり、どうしたら納得のいくものに仕上げられるかを知りたいです。

千葉 そのゲームを物足りないと感じているのはご自身ですか、他のどなたかですか。

学生 私自身です。

千葉 ですよね。まだ開発中で出来に満足がいかなかったりすると、自分の中だけで良し悪しを判断してしまいがちですが、いろいろな方に体験してもらうことは非常に大切です。ある程度プログラミングがわかる人やまったくわからない人まで、さまざまな意見があると思いますが、多くの声に触れる中で、「この要望には応えるべきだ」とか「これは自分のやりたいことではない」といった選択基準が築かれていくのです。

上田 ゲーム開発でもそうやってつくり上げていくんですね。ビジネス開発の過程でも、何か資料を作るといろいろな人に見せて、さまざまな意見をもらうということを積極的に行うようにしています。いわゆる「壁打ち」ですね。それに左右されるのではなく、そこから何を見極めるか、自分の価値観を明確にしていくことが重要なのです。

学生 先ほどおっしゃったように、自分のやりたいことをやることが大切なんですね。

千葉 私や上田さんを見てわかると思うのですが、私たち楽しそうでしょ?やっぱりこの仕事が好きで、楽しいんですよ。その楽しんでいる姿を見てもらいたい、というのが今回のこの企画の趣旨でもあるんです。

上田 本当に、「好き」を大事にしてほしい。その一言に尽きますね。

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